管理職になりたいですか?
2020年2月にマンパワーグループが実施した調査では、8割を超える一般社員が「管理職になりたくない」と回答したのだそうです。
8割超の一般社員が「管理職になりたくない」と回答。その理由とは?
なりたくない理由のトップ3とは?
「責任の重い仕事をしたくない」(51.2%)
「報酬面でのメリットが少ない」(40.4%)
「業務負荷が高い」(40.4%)
今年還暦を迎える私は、子供の頃から「会社に入ったらいずれ係長になって、課長、部長、取締役になる」というエスカレーター式の価値観が当たり前だった空気がありましたので、
8割が管理職になりたくないという回答結果は隔世の感を感じつつも、今のオフィス環境のことを考えるとそう回答する気持ちも理解できるように感じています。
★私の管理職経験
私自身、大学卒業後就職して管理職を本格的に意識したのは30代半ばからだったように思います。理由は年齢的にちらほら管理職になるものが出始めていたこと、
そして自分の実績だったら管理職になるのは当然という自負があってのことでした。
ところが39歳でいざ管理職についてみると、ビジネスプラン、人事評価、予算管理、プロジェクト管理などそれまで未経験だった仕事がどっと押し寄せてきて、
うまくハンドルすることができませんでした。しかしすでに管理職になってしまっており、周りは私を管理職として見なし管理職業務をこなすのは当然という
空気の中で苦労しました。
管理職になって、心の底では「一般社員として、一プレーヤーとして得意だった仕事をとことんやるのも楽しかったな。」なんて思っていました。
もちろん管理職になったからこそ経験できたことも多く、しんどいことも多かったけれども、管理職になって成長できた。管理職になってよかったとも考えています。
★「管理職になりたい」「管理職になりたくない」どっちがあってもいい
私は、キャリアコンサルタントになって働く人のキャリアについて色々なお話を伺います。また人の成長とキャリアについて事例を学ぶことも多いです。
キャリアとは下から上にのぼる登山型のものだけでなく、ときに水平移動したり、あるいは降りてみるというのもありです。
(ただ、会社においては「下降する」は給与が下がることを意味することが多いので、現実的ではありません。)
同様に、「管理職になる」というキャリアも「管理職にならない」というキャリアもどっちもあって良いと思います。キャリアには、
「何になりたいか?」(Being)も「何をしたいか?」(Doing)もどちらもありだからです。
家族が、上昇を目指す登山型のキャリアを目指すようアドバイスすることもあるでしょう。でも自分はどうしたいのか?よく考えてみることが大事です。
マンパワーの調査で出てきた「管理職になりたくない」という気持ちを本音で持っていても、周りの期待に応えねばならないと自分の本心を曲げて
無理をしたときにキャリアのミスマッチが起こって本意でない人生を歩むことになります。
自分が管理職になりたいのかどうか迷いが出てきたとき、ぜひキャリアコンサルタントにご相談ください。
あなたのお話をお聞きしながら一緒に考えていきましょう。
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